大阪府大と大阪市大が令和4年に統合 国内最大の公立大誕生へ
以前から、大阪府大と大阪市大の2つの大学が存在することは、2重行政の象徴として、お金の無駄使いだと大阪維新は主張してきました。
この大学の統合については、賛否両論があると思います。反対意見としては、選択肢が減るとか特色がなくなるとか・・・。
でも、私は基本的には大学の統合には賛成です。なぜならば、「規模の経済」が働くからです。
間接部門が削減できるし、購買力(バイイングパワー)も上がるはずです。ものすごくわかりやすい話で、組織は大きいほうが「経済合理性」があるはずです。
だから、平成の大合併として、自治体の合併を国が促進したわけですし、過去には、あれだけたくさんあった都市銀行が集約されて3大メガバンクが誕生したわけです。
通信会社だって、国内通信、国際通信、携帯電話などに分かれていたのがそれぞれの垣根がなくなって、今では3社に集約されています。ただ、集約しすぎて寡占状態となり利用料金が下がらなくなったので、楽天が参入することになりましたが、それでも通信業界という大きな市場規模を持つ業界でも4社しかないわけです。
そして、大阪維新が推し進める「大阪都構想」も、基本的には大阪市と大阪府の「統合」であり、「経済合理性」のある政策だと私は思っています。もちろん、大阪都構想に私は賛成です。
しかし、そのように「無駄を減らす」ための合併を主張している大阪維新ですが、中小企業政策になると、なぜか「大阪は中小企業が支えている」と全面的に中小企業を褒めたたえることをします。
そして、中小企業に、なんだかんだと補助金やら助成金を出すわけです。
日本では中小企業で働く人たちが9割以上を占めているわけで、「中小企業を批判すれば選挙に不利だ」と考えるのは、当然のことでしょう。
しかし、そこは勇気を出して、大阪維新は、こう主張するべきだと思うのです。
「今の大阪、日本を支えているのは中小企業だけれども、日本がこの30年間成長していないのも事実。先進国の中で生産性がダントツに低い現実から目を逸らしてはいけない。日本のGDPは、アメリカの3分の1、中国の2分の1(半分)しかないことを知らない人も多い。日本がこれ以上の衰退を避けるためには、中小零細企業の合併を促進して生産性を高め、従業員の給料を上げるとともに、従業員を過剰な残業から解き放ち、女性の社会進出を応援するとともに、男性の家事分担を促す。そうすることで、最終的には少子化を抑制し、人口の増加とともに国力の回復を目指す。
この中小零細企業の合併推進を【令和の大合併】と呼び、大阪からそれを実現していく。」
松井さんや、吉村さんに、そう言って、中小零細企業の統合を促して欲しいのです。
一時期、大阪には中小企業が多いから「中小企業庁」を誘致しようという話がありましたが、大阪の経済を強くするためには、「中小零細企業の統合=生産性の向上」が必要だということに気付いていただきたいのです。