「最低賃金引き上げ=中小企業倒産」の図式が神話に過ぎない理由
私は、毎年5%ずつの "最低賃金引き上げ" について、基本的に賛成です。
ただし、最低賃金の引き上げ率について 5%が良いのか、もっと低い率が良いのか、それとも、逆に5%よりも高い比率が良いのか・・・、についてはよくわかりません。
また、日本経済の低成長、低賃金、生産性の低さ、少子化は、全て繋がっていて、「日本政府の中小企業優遇政策が諸悪の根源だ!」 という主張にも、私は賛成です。
毎年、最低賃金が上がっていった結果、経営破たんしてしまうような会社は倒産するか、他の会社と合併して規模を大きくすれば良いと思いますし、その積み重ねが、日本全体の生産性向上へと繋がって、結果として、少子化対策にもなると思います。
そのあたりを放置したまま、婚活支援だ! 保育園無償化だ! と言ったところで、大きな穴のあいたバケツにちょろちょろと水を足すようなものです。
インフレターゲットを設定し、金融緩和で年2%程度のインフレを目指す・・・という政策は見事に失敗しました。そして、どんどん金融緩和を続けて、ついには、銀行の取引はマイナス金利にまで・・・。もう、この延長線上で打てる手はありません。
激しく少子化が進む日本で、残された時間は多くはありません。
今すぐに、最低賃金の引き上げと、中小企業政策の見直しを進めるべきです。