Google map|グーグルマップの拠点情報は削除できるのか?
私、会社の広報担当をしておりまして、一般の方よりも、ネットの掲示板へのカキコミを目にする機会が多い者です。
会社の就職案内や転職紹介のサイトには、多くのクチコミ(☆印・点数とコメント)が寄せられています。それは、その企業に就職しようとする方にとっては、参考になるでしょうし、多少は役に立つものだと思います。
また、「5ちゃんねる」など、あからさまな(見るに耐えない)悪口が書かれているサイトもありますが、私個人としては、「5ちゃんねるだしな・・・」程度の気持ちで眺めています。
しかし、Google map の書き込みについては、軽く流せるものではない!・・・のです。
なぜならば、「会社名」でGoogle検索したときに、スマホだと画面の一番上に、そして、パソコンだと画面の右上に、つまり、ユーザーの最も目に留まる場所に、Google map の情報が、ド~ン!と表示されるからです。
その一番目立つところに、☆星印だとか、クチコミが表示されるわけで、100%目が留まりますし、間違いなく気になります。
そもそも、その企業を「企業名」で検索する人って、どんな人だと思いますか?
それは、その会社との取り引きを検討している人や、その会社で働こうと思っている人が大半だと思います。何らかの方法(広告宣伝や紹介など)で、その会社のことを知って調べてみようと「企業名」で Google検索してみたら、会社のホームページよりも先に、Google map の情報が目に飛び込んでくるわけです。
もちろん、その Google map の拠点情報に「高い点数」と「良いクチコミ」が並んでいたら、誰も文句は言わないでしょう。また、「株価」や「財務内容」などの客観的な数字が並んでいるのも納得できます。
しかし、この Google map のクチコミが、悪意をもって利用されると大変なことになるわけです。(きっと、泣き寝入りしている人が、たくさんいることでしょう。)
私も、この半年くらい、Google map に悪意のある書き込みが繰り返されて、困りました。悪意のあるコメントを削除してもらっても、また、書き込まれることの繰り返し。本当に、嫌になります。
まず、Google map のクチコミ機能の何が問題なのか、整理しておきたいと思います。
- 誰でも、Google map 上に「拠点情報(ビジネス情報)」を作成できる。
- 誰でも、その拠点情報のクチコミとして、書き込みができる。
- 悪意のあるクチコミとして Google に報告しても、削除されるかどうかの判断はGoogle に委ねられている。
- 悪意のあるクチコミが削除される場合でも、「削除の依頼」から「実際の削除」まで、早くても丸1日、遅いと1週間程度の時間を要する。
- 一方で、悪意のある内容であっても、クチコミは瞬時に反映される。
- 悪意のあるコメントを削除された者(投稿者)であっても、繰り返し書き込みができる。
- 同一人物が、複数のハンドルネームで、書き込みができる。
この Google map のクチコミの仕様を悪用すると、ターゲット企業にダメージを与えることができます。
クチコミが削除されても、繰り返し繰り返し、似たようなクチコミを書き込むと、常に、悪意のあるクチコミが人目にさらされる状態を作り上げることができるのです。それも、簡単に!
よほど、会社に恨みのある人間なのか、それとも、競合他社の仕業なのか。あるいは、「ネガティブ情報削除」をビジネスにしている業者の悪業か。いずれにしても、Google 検索で「企業名」を検索したユーザーのほとんどが、この悪意のあるコメントを目にするわけです。
それが、マイナスに働くことがあっても、プラスになることは絶対にありません。
そんな悪意のある(本当に酷い!)コメントを削除したいと思うのは、当然のことだと思います。しかし、先ほども述べたとおり、1つ1つコメントを削除しても、繰り返し、書き込まれたらどうしようもない。
そこで、グーグル・マップ上の拠点情報(ビジネス情報)そのものを削除したいと考えるわけです。その方法は・・・。
【グーグルマップから店舗情報を削除する方法】https://nichihan.jp/blog/gmb/13629/
上述のサイトにも詳細が説明されていますが、Google map の拠点情報で「情報の修正を提案」をクリックし、「この場所を削除」をクリックします。でも、このときに、選択する「削除の理由」(省略可)は、以下の選択肢になっていて、「悪意のあるコメントに悩まされているので」に近いものがありません。
- 閉業している
- 存在しない
- 新しい場所に移転している
- 私有地や個人宅
- スパム、偽装、不適切
- 他の場所と重複
- 著作権侵害や違法行為
「著作権侵害や違法行為」というのが、言葉自体は近いようにも思いますが、きっと、これは拠点情報自体に問題があるという意味だと思うのです。
まあ、削除理由は何であれ、申請して拠点情報を削除してもらえれば、細かいことは良しとしましょう。
しかし、私はこのリンクから「削除申請」をしまして、確かに画面が「審査中」に代わりましたが、数日後には何事もなかったかのように元に戻っていました。何度か試しましたがダメでした。
でも、最終的には、拠点情報を削除してもらえました。違う方法で。
この方法が、いつでも、誰にでも適用されるかはわかりませんが、私がやったことをお伝えします。
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ビジネス情報(拠点情報)のオーナー権限をゲットする。
(google map の「このビジネスのオーナーですか?」リンクをクリックして、指示に従います)
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Google マイビジネスの管理画面を開き、(パソコンの場合に)左側メニューにある「サポート」をクリックし、ポップアップした窓の下のほうにある「フィードバック送信」をクリックし、コメント(自分が困っている事柄)を記入して送信。
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カスタマーサポートからメールが届きます。
ここで、「経緯」だとか「困っている内容」を伝えます。だだし、いくら一生懸命にビジネス情報(拠点情報)を削除してほしいと懇願しても、「Google map のシステム上、技術的に対応できません」と回答されます。
これは、言い方をどう変えようが、カスタマーサポートは、そう返事するようにマニュアル化されているようなので、どうしようもありません。ですので、カスタマーサポートにどうにかしてもらおうと思ってはいけません。
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後日、Googleから、「今回の Google マイビジネス サポートチームの対応について、ぜひご意見をお聞かせください 」というアンケートのメールが届きます。
アンケートには、「サポート担当への満足度」と「Googleマイビジネスのサービスについて」の質問があります。そのコメント欄に、「経緯」や「困っている状況」を説明し、どうしても、ビジネス情報を削除してほしいという意思表示をします。
私の場合、4番目のアンケートに回答(このページに書いているような内容を要約して記載)した日のうちに、Google map 上から「ビジネス情報」(拠点情報)が消えていました・・・。
もし、同じようにやってみても、ダメな場合は、インターネット違法・有害情報相談センター http://www.ihaho.jp/ に相談してみてください。
また、予備知識として、プロバイダー責任制限法について理解しておくことをおススメします。
総務省|インターネット上の違法・有害情報に対する対応(プロバイダ責任制限法)